動画はダイジェスト版のような感じですので、すこし掘り下げて説明させていただきますね。

この日のはだきんぐさんの症状はいわゆる運動器系の症状でした。

➀姿勢分析、動作分析をしてから、座位で脊柱の柔軟性をみます。

(この時の頭の中は脊椎や関節のどこに問題があるかをみています)

➁連動鍼

さらに、筋肉の連動(症状が強くでる動き、ツッパリ感がある動き、動きの癖)をみながら

02番鍼という一番細い鍼をします。この日は足の三里でした。

場合によっては、さらに動きを見て、さらに二手、三手と大本を洗い出すように、原因を限局化していきます。

※症状によって、すべての人にするわけではありません。

無駄な鍼数を減らすためでもあります。

③水晶の共振振動

地球の基本振動数は「8Hz」。

この振動を倍増していき、 9 オクターブ上昇した振動数が「4096Hz」です。

高く澄 んだ音でヒーリング効果があるといわれています。

体に揺らぎをつくり、鍼の効果を高めるためにします。

※全員または、毎回やるわけではありません。

④切診

「証」を決めていくための情報収集です。

1尺膚(前腕外側)、頚部、結膜、下腿などの皮膚の状態をみます。(水っぽさ、乾燥、毛、緊張、ツヤ、虚弱さなどをみます)

2舌診

3腹診

4脈診

どのような体質、性格、今日の体調、今の状態などを考えながら、今日はどういう鍼灸をしていこうかな?と頭で考えています。

⑤本治法

映像でもあるように接触鍼をします。(人によっては刺入する場合もあります)

鍼をしながら脈の各部位(各内臓の部位)がどう変わるかをみています。

人によっては省略する場合もあります。

⑥仰向けで鍼をします。

⑦頭皮の鍼

映像の通り、癒着やコリをほぐしながら、その人のどんな生活をされているのかを想像しながら行っています。

コリが強い場合はそこに鍼をする場合もあります。

とても気持ちがよいので患者さんとお話をしながらやることが多いです。

⑧マインドフルネスをしてもらいながら鍼を置いておきます。

ここで私は退室し、患者さんが一人になる時間をつくり、鍼の効果を高めています。

⑨うつ伏せで鍼をします。

症状のある場所に鍼をします。

➀の検査で気になる脊椎は、その際(きわ)に深く入れる場合もあります。

筋肉や神経が対象の場合は深めにすることもあります。

鍼の深度はその人によります。

⑩円鍼をします。

自律神経を整えます。

⑪再度仰向けになり、検脈し、最後に話残し、質問、今話たいことをお聞きます。

こちらからは今日の治療の説明などをします。

大切にしていることはダイアローグ性です。

こちらで、決めつけたり、指示したりはしません。

もし、不安や質問などはこの時間にしてもらえたらと思います。

私が感じたことをお話しさせていただきます。

治療家と患者さんの目線の先は症状や病気の快癒です。

一緒に目指していくスタンスをとっており、そのスタンスこそが日本の伝統的なスタイルの鍼灸治療だと考えています。