僧職系男子

最近、若手のお坊さんがいろんな試みをされていますね。

東北の大震災でも「モンク・カフェ」を主催したり、東北大に「臨床宗教師」という学部ができたり、お寺をカフェとして開放し一般の人の話を聞いたり。

日本では宗教というと、非常に怪しい存在かお葬式の時にしか出会わない、珍しい存在。

でも、日本以外の国はむしろ信仰がない方が怪しまれる(笑)

日本でこういう流れができるのはむしろ当然だと思います。
経済成長がピークを迎え、足りない物はすでにないでしょう。生活に必要なものはすべて揃っている。

あとは「心」「精神」を満たすことがこの国には必要になります。

実はお坊さんの役目を鍼灸師が担っている面があります。

患者さんからすると自分の体に鍼やら灸やら、されるわけで
信頼関係ができないと良い治療効果にもつながりません。

30分とか1時間とか患者さんと接するわけですが、色んなお話をされます。こちらは聞き役になります。
治療後に涙で枕が濡れていることもあります。

患者さんの訴えのバックボーンやドラマに対して我々は想像力を持たなければなりませんね。
また、こちらもそれが想像できるくらいの経験を積まなければなりません。

ですから鍼灸師の「ノリ」と接骨院や整体院の「ノリ」は随分違うし、治療家の態度も違います。

しかし、今の鍼灸師はこの世の中に何をしているだろうか…
もっと世に受け入れる形を作っていかなければと思います。

by 五味哲也