インドネシア・変わらないもの

10年前に住んでいた元・職場の学校に行きました。

再訪は正確には5年前ですが、その際会えなかった人もいたので、10年ぶりの再会もありました。

当時(10年前)はジャカルタとはいえ下町風情があり、夕方には子供たちが道路で遊び、沢山の屋台がでて、夕暮れにアザーンが鳴り響き、お祈りに向かう人々を眺めながら屋台のナシゴレンやサテアヤムを食べていたのを思い出します。

しかし、この辺も野戦病院の様だった公立病院が大通り側へ移転し巨大な病院に変わり、古ぼけたモスクが立派なモスクへと変わっていました。

私が鍼灸治療で寄付をもらい、それを学校の全部屋に扇風機を寄付して帰国したのですが、それが今はエアコンに変わっていました!(もちろん全部屋ではありませんが)
台所も冷蔵庫やガスクッカーが増え、私がマンディー(水浴び兼トイレ)する場所はかつて裸電球に、大きなドブネズミとゴキブリの巣窟だったのが、清潔感あふれるものに。

それだけ変化が激しい中で、私の知ってる職員やその家族の顔は当時と変わらず(いや、やっぱり老けてました)、人情にあふれ、おおいに昔話に花が咲きました。
突然現れた私の顔を見た、彼らの顔が驚きから笑顔になる様は私自身も安心しました。

街が変わっても、国が経済成長しても、日本のような社会問題が出ないように、彼らがいつまでもフレンドリーで気さくで陽気なインドネシア人であることを願っています。

彼らもあと3年で定年退職します。
3年後にはもう彼らにこの場所で会うことができないって考えると、さみしい限りです。

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職員の皆さん
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街の中心部にはセブンイレブン

by 五味哲也